世界屈指のスポーツメーカー「adidas(アディダス)」

1996年に誕生して以来カルト的人気を誇ったアディダス オリジナルスの名作、アディマティック。2022年3月に復刻。インラインのほか、様々なブランドとのコラボレーションモデルを発売しては即完売の大反響と、2022年のスニーカーシーンで欠かせないモデルだ。

1998年に設立された〈アディダス スケートボーディング(adidas Skateboarding)〉においても、〈デニス・ブセニッツ(Dennis Busenitz)〉や、〈ロドリゴ・TX(Rodrigo TX)〉などが、SAMBAにインスパイアされたシグネチャーモデル、あるいはシグネチャーカラーウェイのSAMBAモデルのスケートシューズをリリースしている。

ハリー・スタイルズがアディダス「ガゼル」を履いてステージに登場したとき、すでにこのタイプの懐かしいスニーカーがカムバックする予兆がありました。が、アディダス「サンバ」のムーブメントは、もっと大きくなってきています。ロバート・パティンソンやエイサップ・ロッキーも履いていますし、カニエ・ウェストも自身がデザインした「Yeezy(イージー)」ではなく、アディダス「サンバ」を履いていることもあることを見逃すことはできません。

オリジナルが時代をつくる。そして、時代はまわり、繰り返される。SAMBAから始まり、SAMBAが型づくり、そして、いつの時代も、SAMBAに立ち返る。アディダスのオリジナルであるSAMBAは、おそらく、この先も永年の定番であり続け、予期せぬ化学反応を繰り返し、様々な人々に愛され続けていくのだろう。

1950年に生まれたサッカー選手のためのスパイクが、現代においてもスポーツシーンに根付きながら、さらには、音楽やファッション、スケートボード、ピストバイクなど、いつの間にか、ストリートファッションのアイコンとしても変化していった。おそらく、この現象を1978年に亡くなったアディ・ダスラーも、予期していなかっただろう。ただ、真摯な物づくりは、時に全く異なる角度から、嬉しい誤算を招くこともあるのだろう。図らずして、SAMBAはアディダスにとっても最も歴史があり、重要なクラシックとなった。

また、SAMBAの開発、そして、アディダスがサッカー用スパイクにおいて長年シーンを牽引する大きな要因のひとつに、サッカー・ドイツ代表監督であった〈ゼップ・ヘルベルガー(Josef “Sepp” Herberger)〉の協力が挙げられる。1954年に開催されたスイスW杯において指揮をとったヘルベルガーは、この大会に向けてアディ・ダスラーにサポートを求めた。アディ・ダスラーは、選手たちのスパイクのケアを担当するとともに、選手の意見を取り入れながらスパイクの開発に勤しんだ。そして迎えたスイスW杯。西ドイツは予想に反して決勝まで勝ち進み、優勝候補であったハンガリーと対戦する。下馬評は圧倒的にハンガリー有利。それを覆し奇跡の勝利を掴めたのは、全天候に対応できるアディダスの取り替え式スタッドのスパイクがあったからだ、といわれている。試合が進むにつれ雨が降り出し、後半にはぬかるみ、滑りやすく重くなったピッチに対し、長いスタッドでグリップできるスパイクに履き替えた西ドイツ選手が躍動し、見事に勝利を手にしている。

この勝利により、アディダスのサッカー用スパイクのクオリティーが、国際的に認知され、現代サッカーにおいて、絶対的な地位を築くきっかけとなった。また、ドイツ国民にとっては、西ドイツの予期せぬ勝利が、戦後のドイツ民主主義の実質的再生、そして自国に対しての誇りを取り戻すきっかけになったとされている。アディダスが果たした役割は、直接的ではないにせよ、戦後ドイツの経済面だけでなく、国民の精神的な復興の一旦を担った、と言っても過言ではないだろう。

adidas Originals/アディダス オリジナルス/ウェールズ・ボナー/SAMBA/サンバadidas Originalsとウェールズ・ボナーによる2022年春夏コレクションは、80年代のサッカーウェアとシューズを再解釈したもの。過去にロマンを馳せる、ワンランク上のラグジュアリーなスポーツウェアコレクションがここに誕生。このアディダスサンバシューズは、アディダスのカルチャー、歴史との深い結びつきを持つ、クラシックな定番シューズ。スエードのディテールとコントラストが効いた太めのトップステッチで仕上げられたナイロンのアッパーは、ウェールズ・ボナーらしいフレッシュな魅力に溢れている。サテンの裏地と、ウェールズ・ボナーのシグネチャーであるクロシェ編みのシューレースが付属。シューレースクロージャーナイロンとスエードのアッパーサテンライニング合成皮革のソックライナーガムラバーアウトソールadidas Originals/アディダス オリジナルスストリートスポーツウエアブランドとして2001年に登場した「アディダス オリジナルス」。1972年から1995年まで「adidas社」のカンパニーロゴだったトレフォイルロゴ(三つ葉のロゴ)を冠にし、アスリートのために開発されたプロダクトの復刻商品から、現在のトレンドを反映させた新作モデルやコラボレーションによるプロダクトまで、幅広い商品展開が魅力。WALES BONNER/ウェールズ・ボナーイギリスのファッションブランド。 社会理論、著作、文学そして史学といった広義なリサーチを包含し、ヨーロッパとアフリカのテイストを合わせたラグジュアリーなハイブリッドスタイルを表現している。

そんな戦後間もない西ドイツで、1949年、兄と別れアディ・ダスラーはアディダスを創設する。同時に、ブランドのアイコンである靴の補強用ストライプをデザインとして昇華させた、スリーストライプスを商標登録している。その翌年、1950年にサッカー用スパイクであるSAMBAをリリースする。

そして、1962年チリW杯では、残念ながら〈ペレ(Pelé) 〉は負傷で欠場したが、ブラジル代表がSAMBAを履き、優勝を飾っている。このように、アディダスはサッカーにおいて、特別なシューズメーカーとしての地位を確立していく。

コーディネートにおけるドレスとカジュアル、カジュアルの部分にサッカーというスポーツテイストを取り入れることが出来。昨今のドレスライクなコーディネートの中に適度なカジュアルを入れ込むことが出来るアイテム「アディダス サンバOG」は定価1万2960円(税込)。ダッドスニーカーの特徴的な配色やフォルムに戸惑いのある方は、こういった革靴ライクなフォルムで適度なアクセントが入ったスニーカーを選択肢の一つにするといいでしょう。

英国のマンチェスター、あるいはリバプールに起源があるとされる〈カジュアルズ(Casuals)〉のアイコンのひとつとして、SAMBAが受け入れられる。カジュアルズとは、街中でスポーツウェアをファッションとして楽しむ、70年代後半に起きたサッカーフリークによるムーブメント。米国のヒップホップと同様に、英国のカジュアルズは、今となっては当たり前となった、スポーツウェアをストリートのファッションとして昇華させたルーツである。これにより、他のアディダスのアイコンである〈スタンスミス(Stan Smith)〉、〈スーパースター(SUPERSTAR)〉、〈キャンパス(Campus)〉と同様に、競技用スパイクだけでなく、ストリートカルチャーにも受け入れられ、より多くの人々のライフスタイルに欠かせないものとなっていく。

世界屈指のスポーツメーカー「adidas(アディダス)」。その中で最も古いモデルのひとつと言われている「adidas samba(アディダス サンバ)」。アディダス創業直後にフットサルシューズとして開発され、今では全世界で3,500万足以上の売上を誇るロングベストセラーモデルだ。今回はそんな「adidas samba(アディダス サンバ)」にフォーカスを当て、魅力と特徴を徹底解説!

人気絶好調のアディダスのガゼル。定番から個性派までカラバリ一挙見せ!

アディダスの創始者である〈アドルフ(アディ)・ダスラー(Adolf “Adi”Dassler)〉は、1924年、兄とともに〈ダスラー製靴工場〉を設立し、主にランニングとサッカーを中心としたアスリートのためのシューズを製作していた。1928年に開催されたアムステルダム・オリンピックでは〈リナ・ラトケ(Karoline “Lina” Radke-Batschauer)〉、1936年のベルリン・オリンピックでは〈ジェシー・オーエンス(James Cleveland “Jesse” Owens)〉が、ダスラー社のシューズを履き、陸上競技で金メダルを獲得している。順調にスポーツシューズメーカーとしての地位を確立していった。

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