アディダスvsプーマ

4月23日には、「アディダス オリジナルスショップ 名古屋」を名古屋市にオープン。ゴールデンウィーク中は「アディダスパフォーマンスセンター 名古屋」5周年アニバーサリーと「アディダス オリジナルスショップ 名古屋」オープンを記念して、ショップ店頭に「Studio adidas(スタジオアディダス)」という仮想スタジオを設置。名古屋にゆかりのあるゲストを招いて、トークショーやオリジナルシューズの制作などが行われる予定です。名古屋にゆかりのあるサッカー選手はもちろん、名古屋名物で大人気の手羽先屋「世界の山ちゃん」の山本会長も駆けつけます。

兄のルドルフは持ち株を全て弟のアドルフに売却し、その資金で、新会社プーマを設立。弟のアドルフは、自分の愛称アディと姓のダスラーを略して、ダスラー兄弟商会からアディダスへと社名変更しました。販売部門の従業員の多くは兄ルドルフについて行き、技術者の多くは弟アドルフのもとに残りました。

アディダスの3本線ストライプといえば、スポーツシューズだけでなく、同社のほぼ全ての商品にそれをモチーフとしたロゴが使用されているなど、アディダスのブランドイメージの中心となるものです。ちなみに、現在使用されている、3種類のロゴも全て三本線ストライプをモチーフとしたロゴです。

今日はアディダスとプーマの分裂と因縁の対決について、5分で理解してもらえるようにまとめてみました。

アディダス直営の日本法人、アディダス・ジャパンができたのは1998年。フランスW杯が開催された年です。その年、アディダスはサッカー日本代表チームのオフィシャルスポンサーになりました。サッカー熱がおさまると、アディダス・ジャパンは早稲田大学のラグビーチームや読売ジャイアンツと提携するなど、スポーツ全般へのブランド戦略を打ち出し、2005年の10月にはマーケット首位の座をナイキから奪い取りました。

スニーカーの定番ブランドにして、直近のデータによると全世界売上げ第一位と第三位の世界的ブランドである「アディダス」と「プーマ」。

靴作りに情熱を燃やした父アディ。その靴を世界に売り込む才能を持っていた息子ホルスト。お互いに尊敬はしつつも、お互いに分かり合えない部分があり、1959年に「adidas France」を立ち上げ、ドイツ対フランスの闘いにも発展する。

その内容とは、株式会社ニッセンホールディングスが出願・登録した4本線のストライプからなる商標に対し、アディダス社が無効審判を提起したものですが、審判ではアディダス社の主張は認められなかったものの、審決取消訴訟において、裁判所は指定商品(「履物、運動用特殊靴」)の取引実情等を総合勘案すると、本件商標を指定商品に使用したときは、当該商品がアディダスの業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるとして、本件登録の無効を認めました。

世界的スポーツブランドのアディダスが、プーマ・ノースアメリカが販売する側面に4本線ストライプがデザインされたサッカー用のスパイクシューズについて、自社の商標権を侵害しているとして、同社に対し販売差し止めを求める提訴を行ったとのニュースが入ってきました。

この判決の是非は別として、アディダスはこの3本線ストライプを採択時から単なるデザインとしてだけでなく商標として認識していたのでしょうか?どうやら、創始者であるアドルフ・ダスラー氏はこの極めてシンプルな3本線ストライプを商標として強く認識していたようで、設立の翌年の1949年に「adidas」の文字上に3本線ストライプのスパイクシューズの図形を配したロゴが商標登録され、使用されるようになりました。また、その後、1951年にフィンランドのスポーツブランドKARHUより3本線(スリーストライプ)の登録商標の権利譲渡を受けています。そして、その後、3本線をモチーフとした「トレフォイル(三つ葉のロゴ)」(今は「Originals」というブランド名で使用されています。)、「アディダス スポーツパフォーマンスロゴ」(3本線で山型を形成したロゴ)を用いて世界的なブランド価値を高め続けています。

兄ルドルフはプーマ(PUMA)を。弟アドルフはアディダス(Adidas)を設立します。

本作では、ルディが共同事業を持ち掛けていますが、実際はアディから誘ったようです。また、兄弟の決裂の原因も諸説ありますが、あくまでも実話をベースとしたドラマとして楽しめる作りになっています。

そして今、アディダスが力を入れているのが、マラソンやランニング市場。2月には皇居近くにランナー専用施設「adidas RUNBASE(アディダス ランベース)」をオープン。オリジナルシューズが作れるテクニカルサポートや、ランニング専門スタッフによるトレーニングのアドバイスなどを行い、定期的にランニングイベントを開催しています。

アディダスの3本線ストライプが商標権の紛争となったのはこれが初めてではありません。日本でも比較的最近4本線ストライプの商標登録に対し、アディダスが無効を申し立てた事案が存在します。

ドイツの2大シューズメーカー、アディダスとプーマの創業者は兄弟だった。職人肌の弟がスパイクを作り、大胆な営業マンの兄が売りさばく。ともに一つの会社を盛り立てていた二人は、なぜ別々の道を歩むことになったのか?史実を基に描く兄弟の愛憎劇。

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