ナイキ厚底シューズの大成功で 他メーカーも同モデルを研究開発

ナイキが2017年夏に一般発売したカーボンプレート搭載の厚底シューズが世界を席巻。メジャー大会の表彰台を次々に占拠した。

※ASローマは2020年にナイキとの契約を解除した。

ナイキは「厚さは速さだ」というキャッチフレーズのもと、ミッドソールを厚くすることで、推進力に変換するモデル設計を確立した。しかし、靴底の厚さが制限されたことで、業界全体が「軽量化」へシフト。軽さの面ではアディダスが一歩リードしたといえるだろう。

ニューバランスは正月の箱根駅伝で7区佐伯涼(東京国際大)が『FuelCell  5280』というモデルを履いて区間賞(他9人はナイキ)を獲得。今季から順大とユニフォーム契約を結ぶなど、箱根駅伝強豪校に食い込んできている。

そのなかでアディダスは足の中足骨をヒントに調整された5本のカーボンスティックをソールに組み込んだADIZERO ADIOS PRO(アディゼロ アディオス プロ)という厚底モデルを発売。ナイキと互角に近い勝負を繰り広げていた。

ADIZERO ADIOS PRO 3をベースにしたモデルで、約40%の軽量化に成功。片足、約138g(27cm)しかないのだ。これはナイキの最新レーシングモデルであるヴェイパーフライ 3の約187g(27cm)と比べて約49g軽い。

国内トップ選手でいうと、設楽悠太(Honda)と新谷仁美(積水化学)もナイキからアディダスに履き替えている。またナイキ厚底シューズの申し子ともいえる大迫傑が現役を引退。“広告塔”の顔ぶれが変わったことが学生ランナーたちの支持率に影響するかもしれない。

ナイキやアディダスなどの人気スポーツ用品ブランドの衣服から、血圧を上昇させ、がん、心臓・呼吸器疾患、肥満、不妊症の原因となる工業化学物質であるBPA(ビスフェノールA)が過剰検出されたことが分かった。米テレビ局「CNN」が報じている。

報道によると、米カリフォルニア州の非営利団体「環境保健センター(CEH)」が昨年10月から6カ月間、スポーツウエアに含まれているビスフェノールA(BPA)を分析した結果、「ナイキ」「アディダス」「パタゴニア」「チャンピオン」「アスレタ」など8つのブランドの製品から安全限度の最大40倍に達するBPAが検出されたとのことだ。レギンス、ショートパンツ、スポーツブラ、スポーツシャツなどからカリフォルニア州の基準値である3マイクログラム(μg)より多い量のBPAが検出されたものだ。

“衝撃的な速さ”もあり、世界陸連がシューズに関するルールを改定。「靴底の厚さは40mmまで」に制限された。ナイキ厚底シューズの大成功で、他メーカーも同モデルを研究開発。近年はカーボンプレートを搭載した厚底タイプが続々と登場している。

なお、エボォ 1は9月25日よりアディダスのアプリで限定抽選販売を開始されたのだが、その価格(税込)にも驚かされた。ズバリ、8万2500円。厚底レーシングシューズの相場は3万円前後(ADIZERO ADIOS PRO 3は2万6400円で、ナイキ ヴェイパーフライ 3は3万5750円)のため、2.5倍以上もする(ただしプロトタイプの発売なので今後は価格が下がる可能性はある)。

「ナイキ」「アディダス」「パタゴニア」「チャンピオン」などの有名スポーツブランドが作った下着や衣類から環境ホルモンが過剰検出されたと米CNNが17日(現地時間)、報道した。

おすすめの記事