ところが プーマはこの協定を呆気なく反故

兄のルドルフは持ち株を全て弟のアドルフに売却し、その資金で、新会社プーマを設立。弟のアドルフは、自分の愛称アディと姓のダスラーを略して、ダスラー兄弟商会からアディダスへと社名変更しました。販売部門の従業員の多くは兄ルドルフについて行き、技術者の多くは弟アドルフのもとに残りました。

ところが、プーマはこの協定を呆気なく反故。アディダスの怒りに火をつけることになったのです。兄弟ゲンカ第二幕です。

アーミン(ルドルフの息子)とホルスト(アドルフの息子)の代まで続いたプーマとアディダスの兄弟ゲンカでしたが、晩年、ある日本人が仲裁に入り、和解しています。仲裁したのは、あのオニツカタイガー(現アシックス)の創業者 鬼塚喜八郎さんです。鬼塚さんは面白い人物なので、また機会があれば取り上げてみたいと思います。

アディダス、ナイキ、プーマはそれぞれどこの国の会社ですか?

プーマのスパイクがマーキュリアルシリーズになってるですが、ウルトラじゃないんですか?

この作戦は大当たり。ペレとの提携は、プーマに計り知れない宣伝効果をもたらすことになったのです。

著名な長距離ランナーとの契約はまだないものの、55年ぶりに箱根駅伝に出場する立大がプーマのユニフォームとシューズを着用し活躍すれば、大きなPRになるだろう。

陸上界でいえば、男子100メートルで世界記録を保持しているウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が愛用していたことで知られており、トラック&フィールドでは世界トップのアスリートと多数契約している。今夏のオレゴン世界陸上の男子100メートルで日本人初のファイナリストになったサニブラウン・ハキーム選手もプーマの契約選手だ。また今季から青学大女子短距離にユニフォームを提供するなど、プーマは日本陸上界にもかなり食い込んできている。

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